2004年の東京モーターショーで世界に先駆けて公開され、即座に日本での市販が開始されたのがポロの高性能モデル、フォルクスワーゲンポロGTIだ。高性能なフォルクスワーゲンポロのルーツは1986年、2代目ポロに追加されたスーパーチャージャー付きのG40。
ゴルフIVの大型化&高級化路線を受けて、フォルクスワーゲンポロGTIは2000年から日本でも販売されはじめた。その後02年のモデルチェンジでGTIは一時ラインアップから消滅。したがって、今回のフォルクスワーゲンポロにとって久々の高性能モデルというわけだ。
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エンジンはニュービートルにも採用された150psの1800ccターボ。ボディは2ドアと4ドアの2タイプだが、ミッションは5MTのみという硬派な設定。フロントマスクはフェイスリフトされた標準車とほぼ共通。ワッペングリルと呼ばれる新しい顔は、ハニカム状グリルとVゾーンを艶ありの黒とし、兄弟分の<フォルクスワーゲンゴルフGTIと共通の精悍なイメージに仕立てている。
リアは2本出しのエキゾーストと大型のルーフスポイラーが識別点。全高はスポーツサスと16インチタイヤで15mmのローダウン。ちなみに、ボディは2&4ドアの2種類を用意。ゴルフが大きく立派り、このフォルクスワーゲンポロGTIの小柄なホットハッチを歓迎する人は多いはず。
大人4名が快適に過ごせる居住空間や、荷室を拡張できる実用性は標準ポロとまったく同じ。にもかかわらず、赤いステッチで彩られた本革巻きのステアリングや、サイドサポートの大きく張り出したチェック柄のシートなど、スポーツ派の演出も忘れていない。
歴代のフォルクスワーゲンポロGTIの中で最強となった150psエンジンは、1800ccターボ。組み合わされるミッションは5MTのみという大胆な設定。
エンジン自体はターボ特有のトルク変動を極力抑えた性格で、低回転域から滑らかに力が沸き上がる。それでも3000回転付近から急速にトルクの厚みを増すのは楽しい一面である。これに対して車重は1200kgそこそこだから、加速はかなり強力。特に2、3速3000〜5000回転あたりはフォルクスワーゲンポロGTIならではの豪快と表現したいほどの力感だ。
フォルクスワーゲンポロGTIは力があり余っている感じの豪快さ。クラッチミートをラフに行なったり、ステアリングを切り込んだ状態で強引なパワーオンを試みると、ホイールスピンを誘発するほど。もちろんESPが標準装備なのでさほど心配することはないが、活気に満ちた走りはホットハッチそのものといえよう。懐かしい言葉を彷彿させた。
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リアサスにトーションビームを採用するせいもあって、ハードなコーナリングでは後輪内側の接地荷重が極端に減少するが、爪先立ったような不安定さにはつながらない。
また、フォルクスワーゲンポロGTIはパワフルなエンジンを積んでいるので、ディスクローターはフロント238mm、リア196mmと強化され、深いストロークの中でコントロールさせるペダルフィールは扱いやすい。ただ、パワーオン/オフに対するピッチング方向の動きはやや大きめ。旋回中のアクセルコントロールはアンダー/オーバーと挙動がかなり変わるので、少し気を使うだろう。もちろんESPのアシストはあるが、試みにカットしてみたら、かなりのじゃじゃ馬ぶりも隠し持つ事がわかった。
しかし、フォルクスワーゲンポロGTIは、単なるじゃじゃ馬の粗雑なクルマではない。電動油圧式パワーステアリングによる澄んだフィール、バネ上荷重をやや重くしてまでこだわった重厚な乗り心地などは、標準車からしっかりと継承されている。
ここ数年のフォルクスワーゲンは、製品の造り込みに相当力を入れてきた。そう言った観点から見ると、エンジンは既存のポート噴射ターボで、ミッションも5速で済ませたこのフォルクスワーゲンポロGTIは、既存の生産力のみで済ませたお手軽なスポーツモデルとも言える。
洗練した乗り味とかが欲しいのであれば、フォルクスワーゲンゴルフGTIという選択肢が用意されている関係上から、フォルクスワーゲンは敢えてポロGTIをこうした味わいに仕上げたのだろう。ある意味面白みのある戦略といえないだろうか?
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